「小説を書くのって、真っ暗な海を渡るような作業なんです。でも自分で『ここを読んでほしい』という着地点があれば、そこに向かって書いていくことができるんです」

 第98回は作家の葉真中顕さんをお迎えして、本講座出身作家である深町秋生氏との対談形式で、小説家としてデビューするまでの「謎の経歴」や、作家としてのキャリアについての考え方、取材のやり方やお互いの作品についてなど、お話していただきました。

◆「三幕構成」の元ネタ/デビューするまでの「謎の経歴」/難読ペンネームの由来は

――前半の講評が終わったわけですが、非常にうまいと思いました。あの「三幕構成」というのは、どこで勉強したんですか。

葉真中 あれはですね、昔の「別冊宝島」で『シナリオ入門』という号がありまして(1991年発行、144号)。けっこう有名な本です。ハリウッドの有名な脚本家で、シド・フィールドさんという方がいらっしゃるんですけど、その方がメソッド化したもので、シナリオ学校などでは普通に教えられているものです。

――そうなんですか。いやあ全然知らなかった。

葉真中 もし詳しく知りたいという方は、ウィキペディアにめちゃくちゃ詳しく載ってます。ほとんど本の内容そのまんまで、著作権的に問題があるんじゃないかというぐらい載ってますから(笑)、興味ある方は調べていただけるといいと思います。
 ただ、これはあくまで映画用に作られたメソッドのひとつなので、小説の場合は、あまりこれにとらわれる必要はないと思います。全然あてはまらない小説も山ほどありますから。作品を直したりするときの指針にはなると思いますので、あくまで参考としてもらえればと。

――葉真中さんは映画もたくさん観てらっしゃいますが、もともとは小説より映像志望だったんですか。

葉真中 大学のときに映画研究会で、自主制作映画のシナリオと監督をやっていました。アマチュアのオフシアター部門で賞をもらったこともあるんですよ、実は。

――葉真中さんってけっこう謎の経歴があるというか(笑)、児童文学で賞を取ったかと思えば、漫画のシナリオも書かれていたことがあるんですよね。

葉真中 これはいろいろ経緯があるんですね。学生時代は映画をやっていたんですが、私の学生時代というのは、深町さんも同じ年代なのでわかると思いますが、とにかく就職が厳しかった。いちばん氷河期が厳しい時代だったので、早々に普通の就職をあきらめて、ドキュメンタリーの制作会社に潜り込む形で、テレビ番組のADというか、リサーチャーをやっていたんです。そこではもう、本当に酷い目にたくさん遭いまして(笑)、2年ぐらいで辞めて、サラリーマンっぽいことを一回やったんですけど、そこでちょっとした伝手があって、経歴には載せていないんですが、ライター仕事をしばらくやっていました。でも、このままじゃどうにもならんなと思っていた中で、最初は児童文学で投稿をはじめまして、ありがたいことに賞をいただいたんですけど、なかなか経済的に厳しくてですね。

――どうして児童文学にしたんですか。

葉真中 これは本当に志の低い話なんですが、既定の枚数が100枚だったんですよ。そのときはまだ長篇小説を書いたことがなくて、長篇を書く自信を持てなかったというのがひとつ。それに、大人向けの短篇の賞って、取ってもすぐ本にはならないけど、児童文学は100枚で賞を取ってもすぐ本が出る、と聞きまして。当時はライターをやっていたといってもほとんど無職に近い状態で、妻からはウ○コ製造機と呼ばれる始末でして(笑)。この状況を変えるために、作家になりたい、それが駄目だったら真面目に働こう、と思いました。
 児童文学で賞を取ったけど、でも部数や印税を考えると、とてもこれでは生活できない。でも、もしかしたら結構書けるんじゃないかという自信がつきまして、やってみたかったミステリに全力投球してみようと思って、1年ぐらい時間をかけて書いて、応募したのが『ロスト・ケア』(光文社文庫)でした。

――ということは、角川学芸児童文学賞優秀賞を取った『ライバル おれたちの真剣勝負』(角川学芸出版)が、初めての投稿作ということですか。初めてで賞を取ったというのはすごいですね。

葉真中 それ以前にも、誰にも見せない習作みたいなものは書いていましたし、学生時代にもシナリオを書いたりはしていたんですけど、人に見せるために書いたのは『ライバル』が初めてで、2作目が『ロスト・ケア』でした。児童小説のときは「はまなかあき」というひらがな表記のペンネームでしたけどね。

――なんでこんなに難しい漢字のペンネームにしたんですか(笑)。

葉真中 これは本名をもじったものです。私の好きな作家で貴志祐介さんという方がいらっしゃいますが、貴志さんも本名をもじったものだそうですので、それにあやかったというわけではないんですが、こういうペンネームにしたんです。

◆プロブロガーかプロ小説家か/『ロスト・ケア』を生んだあの事件/取材では出てこない本音の見つけ方

――『ロスト・ケア』でデビューされる前から、実は私と顔見知りだったんですよね。2009年ごろ、たぶん「ウ○コ製造機」と呼ばれていた時期だと思いますが、葉真中さんは「罪山罰太郎」というハンドルネームでブログを書かれていて、たぶん日本の文系ブログの中では一番ぐらい読まれていた、超有名ブロガーでもあったんです、みなさん。

葉真中 だいぶ盛られている気がしますが(笑)。

――映画と社会問題、それからアダルトグッズの話題が多かったですね。

葉真中 そのおかげで、アダルトグッズのTENGAさんから原稿の依頼もいただきまして、罪山罰太郎名義で書いたものが残っています(竹書房『TENGA論』)。

――あれだけアクセスがあると、ブログの広告収入だけで生活できたんじゃないですか。

葉真中 一瞬だけそう思った時期もあるんですけど、食うために書く記事となると、単純にアクセスだけ集めるんじゃ駄目で、商品を買ってもらうような記事でないと難しいんですよね。まあこれはネットメディアの話なので、小説講座では興味ない方が多いかもしれませんけど。今はこうして小説家としてやらせてもらっているので言える話かもしれませんが、プロの作家になるより、プロのブロガーとしてやっていくほうがハードルが高いのではないかと思います。

――『ロスト・ケア』文庫の解説で近藤史恵さんが書かれているんですけど、日本ミステリー文学大賞新人賞の選考会で、満場一致で『ロスト・ケア』が受賞と決まって、選考委員をつとめた近藤さんがいつも読んでいる罪山罰太郎ブログを見にいったら、この賞を受賞したと書かれていて、ひっくり返るほどびっくりしたそうですが(笑)、作家も含めていろんな人がブログを読んでいたぐらい文才のある人だったので、ミステリの分野に来たのか、今度はライバルになるのかと驚きました。

葉真中 受賞は5年前になるんですが、今でも覚えていますよ、深町さんが「賞金500万か、敵だな」とおっしゃったのは(笑)。

――そうそう、それで「妬ましい!」「潰さなきゃ!」と思ったモンです(笑)。
 でも、なんでミステリの分野を選んだんでしょうか。

葉真中 それはやはり僕自身、広義のミステリに含まれるような小説が好きなので。まあ今の日本ではミステリとエンターテインメントは、ほぼ同義語かなという印象もありますけどね。

――若いときはどんな小説を読んできたんですか。作品を読んでも、バックボーンがあまり見えてこない印象があるのですが。

葉真中 作風が近いと思われる宮部みゆきさんとか高村薫さんは、若いころにけっこう読みました。どちらかというと社会派寄りですかね。でも、世代的に新本格がブームだったので、綾辻行人さんとかも読んではきました。

――それにしても、『ロスト・ケア』といい『絶叫』(光文社文庫)といい、非常に面白いですよね。どんでん返しの妙味もあるし、介護やブラック企業など社会問題の扱い方も現代的で、読む者に刃を突きつけてくるような迫力があります。

葉真中 『ロスト・ケア』を書いたときは、僕の祖父と伯父が同時に要介護になってしまったんですが、コムスン事件(介護大手のコムスンが、介護報酬を不正に請求していた)がありまして、うちの家族が当事者として巻き込まれたことがあったんですね。それで、小説を書こうというときに、このネタをやりたいなと思って、全力投球しました。これで駄目だったら小説はあきらめよう、というぐらいの気持ちでした。

――2作目の『絶叫』もミステリ文壇で高く評価されましたが、貧困やブラック企業といった、現代社会の負の部分を余すところなく盛り込んだ意欲作ですよね。なぜこのようなことを考えられたのか、うらやましいとすら思いました。

葉真中 書くのに1年半もかかってしまいましたけどね。デビュー作の『ロスト・ケア』が、ありがたいことに注目していただきましたので、2作目のハードルが上がっているなと感じていました。作家の生き残りというのもなかなか厳しいものがありますから。

――まあ、2作目を外すとだいたい死ぬといわれていますね。

葉真中 そこで、鼻息荒く書き始めたんですけど、思えば思うほどうまくいかない時期が1年ぐらい続きまして。最初は、現代社会のいろんな話を盛り込みたいと思って、群像劇で書いていたんですけど、まとまらなくなってしまって。そこで、担当編集者の助言もあって、ひとりの女性を主人公にして書くことにしたんです。その結果として、自分でも納得いくものが書けたと思います。

――そうですね。鈴木陽子という女性の人生を描いたものになっていて、彼女が負のサイクルに巻き込まれてどえらい目に遭っていく。生命保険の外交員だった彼女が、厳しいノルマに追い詰められて、どんどんキツイところに追い込まれていく。その姿が圧巻ですが、生保業界の取材もかなりされたんですか。

葉真中 自分も保険には入っているので、保険会社の人に話を聞いたりもしたんですが、もっと参考になるものもありました。これから小説を書く方にも参考になるかもしれませんが、世の中には、頼まれもしないのに業界の裏話をネットにバラす人というのがいるんですよ。大手を振って「取材です!」と公式で話を聞いても出てこないようなネタを、自分で暴露している人がけっこういます。

――本音を知るためには便利ですよね。生保の営業マンに「自爆営業してるんでしょ?」とか「枕営業してるんですよね?」とか聞いたら、水ぶっかけられますからね(笑)。

◆『コクーン』隠しラストの真実/終わりよければ……

――次の作品『コクーン』(光文社)は、これは問題作ですね。言わないと気づかないけど、カバーをめくるとその裏に本当のラストが書いてあるという。私もネットの感想サイトを見て初めて気づきました。それを読むと、さらに嫌な、どんよりとした気持ちになるという。SFホラーといいますか、オウム事件みたいな宗教テロがあって、それにまつわる話なんですけど、現代社会派ミステリから一気に、何か違うところへ連れていかれる感じがあります。葉真中さん、また世界を広げたな、と思いました。

葉真中 いろいろなものを書きたい、と思っていましたので。オウム事件も、世代的に印象深かったので、モデルにしてみたい気持ちはありました。今までやったことのない試みもしてみたかったので、最後はSFの展開になっていくような話を作ったんです。ちょっと抽象的な話にも挑戦してみたかったんですね。カバー裏の掌篇というかオチも、版元から「もっとわかりやすいオチがほしい」という要望がありまして、それに俺が「ヤダ」という、若干のせめぎ合いがあったんですが(笑)、その結果として、本編には入れないで、気づいた人だけがゾッとする仕掛けをしたんです。若干、私のわがままでこうなったんですね。

――3作ともすごく精緻に作られていて、どんでん返しがあって、あっと驚く仕掛けがありますから、プロットをしっかり作っているのかと思っていましたが、意外と綱渡りなところもあったんですね。

葉真中 プロットって本当に大事ですよ、みなさん(笑)。また何本か長篇を書かせてもらっていますけど、ラストまで全部考えて書いています。『絶叫』で時間がかかったのは、オチを考えないで、設定だけ作って書き始めたからです。これ、プロの発言じゃないかもしれませんが、着地点をしっかり決めて書くというのは、基本だけどたいへん重要です。これは私の最近の持論ですけど、いい結末を見たときに、人は「いいものを読んだな」という気持ちになりがちだと思うので、終わり方と見せ場を意識して書くようにして、多少はよくなったかなと思っています。

――ラストをとくに重要視されるんですね。

葉真中 そうですね。結末だったり、クライマックスの見せ場だったりに、自信のある表現があると、書いている途中も、そこに向かって書くんだという気持ちで推進できるんですね。小説を書くのって、真っ暗な海を渡るようなものなんですよ。でも着地点がわかっていれば、そこに全精力を注ぎこめばいいという指針が見えるので、そういう意味でも、自分で「これは面白い」と思えるようなクライマックスなりラストなりを作っておくことは、とくに私の場合は、きわめて大事だなと思っています。

◆執筆ペースと家庭生活/社会派作家の家族、バイオレンス作家の家族/新刊『凍てつく太陽』

――『絶叫』は、1年間ぐらいもやもやしていた時期があるということは、半年ぐらいで900枚書いたんですか。

葉真中 でも元原稿がありましたから。厳密には、10ヶ月ぐらい書いて、そこでやり直しになって、また10ヶ月で900枚書いたという感じです。

――1日でどれぐらい書けますか。

葉真中 『絶叫』のときは元原稿を若干生かしたというのもあるんですけど、だいたい1日に10枚ぐらいですね。

――ああ、じゃあ俺と同じだ(笑)。

葉真中 ただ、私はあまり歩留りがよくないので、1日かけて10枚書いたものを、次の日に全部直すみたいなことがザラにありますから。

――それで、勉強も取材もすごくしっかりやって、1年に1冊ペースというところですか。

葉真中 できれば2冊出したいんですけどね。1冊から2冊、を目指しています。

――執筆は朝型ですか。

葉真中 朝型ですね。子どもがいると、どうしてもそうなります。子どもたちももう高校生と中学生になりましたが。

――それにしても、ウ○コ製造機とまで言われていたのが、ひとかどの社会派ミステリ作家として地位を確立されたとなると、家族の目も変わったんじゃないですか。おかずが目刺し1匹だったのが、鯛のお頭付きになったりとか(笑)。

葉真中 そんな露骨なことはないですけど(笑)、なんとか生活できる収入が得られるようになったので、家族は喜んでくれています。妻よりも両親がですね、親戚に本を配ったりしていて、若干面倒くさいところもあるんですけど(笑)。

――なるほどなるほど。ご両親も、社会派ミステリなら堂々と「読んでください!」と親戚に配れるでしょうね。これは俺の話になっちゃうけど、俺は4作目や5作目までずっと反道徳的なバイオレンスものだったから、親戚に配れなかったんですけど(笑)、最近はまっとうな作品になって堂々と紹介できる、って親に泣かれたんですよ(笑)。

葉真中 『ロスト・ケア』は、介護に関する事件があったことを家族はみんな知ってるから「あのこと書いたの?」みたいな反応もあったことはあったんですけどね(笑)。

――今度の新刊の話になりますが、8月に出るんですよね。

葉真中 8月23日ごろに、『凍てつく太陽』という作品を幻冬舎から出す予定です。プルーフ本につけたあらすじをそのまま読みますが、「昭和二十年、終戦間際の北海道、室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は捜査に加わるが、「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影に濡れ衣を着せられ……」という、ジャンルとしては冒険小説です。終戦間際の北海道を舞台にして、最近話題のアイヌなんかも出てきて。

――『ゴールデンカムイ』(野田サトル著、集英社ヤングジャンプコミックス)みたいな。

葉真中 みたいな(笑)。時代設定はだいぶ違いますけどね。憲兵と軍部の陰謀みたいなおどろおどろしい話も出てきますし、今回はエンターテインメントをかなり意識して書きました。

――特高警察を選ぶあたりはいかにも葉真中さんらしいと思いますが、なんで北海道を選んだんでしょうか。ゆかりがあるんですか?

葉真中 いや、全然ゆかりはないんです。ですから、書いていいのかなという迷いもありました。北海道とか沖縄って、そこ出身の方が書くイメージも強いですし。最初に担当編集者から依頼を受けたときは「警察小説をやりましょう」と言われたんですけど、私が若干ゴネたんですね。警察小説は、深町さんはじめ上手い方がたくさんいるから、ちょっと難しいですよと。そこで、何か変わり種というか、ほかの人がやっていない切り口で考えたいといったときに、特高も警察だよねと。で、あらすじを作っているうちに、警察小説というより冒険小説にどんどん寄っていきました。
 最初は東京を舞台にゾルゲ事件をモチーフにするつもりだったんですが、たまたま当時の北海道について書かれた本を読んですごく興味が湧き、やっぱり北海道にしようと。最終的にゾルゲはどっかいっちゃいました(笑)。
 執筆には2年ぐらいかかりました。連載が15回、1年半で、加筆修正に半年ぐらいかけましたね。

◆3案件の仕事サイクル/八神瑛子の帰還『インジョーカー』/作家のハングリー精神

――今は何本ぐらいの案件を抱えているんですか。

葉真中 『凍てつく太陽』のほかに、短篇集がもう1本、年内に出る予定です。今年は2冊出る年ですね。それから、光文社の書き下ろしをやっていて、別冊文藝春秋の電子版でやっている連載もあと1回で終わります。続行中なのはその3本で、それが片付いたらまた新しいのを入れて、だいたい3本ずつ回していく感じですね。

――でも正直なところ、注文の来てない版元はもうないでしょう。いずれ何かの賞も必ず取る方だと思っております。
 ついでといっては何ですが、自分の新刊も紹介させてください。
 本来ならここで新作を引っ提げて登壇したいところですが、発売がこの4日後なんですよね(笑)。
 幻冬舎から『インジョーカー』が、7月26日に発売になります。私の屋台骨みたいなものなんですけど、女性刑事・八神瑛子シリーズの新作です。前のシリーズはテレビドラマ化もしていただきまして、3部作で40万部突破しました。
 簡単に言うと、上野署の女性刑事が、警棒を振るって悪党をボコボコにして、同僚には金を貸し付けて裏で操るという、上野署の裏番長みたいに君臨しているという話です。今回は私も社会派な感じで、外国人実習生という問題のある制度があるんですが、技能実習生という形でベトナムやミャンマーや中国から労働者を集めて、劣悪な条件で働かせているんですね。そういうおどろおどろしいシステムを、今回はテーマとして扱っています。私の場合は毎度のごとく、不良警官がヤクザをボコるような話なんですが(笑)、今回は幻冬舎の25周年記念作品ということもあって、かなりキツく絞め上げられて、改稿に改稿を重ねて作り上げました。

葉真中 幻冬舎に監禁されていたと聞いています(笑)。

――1ヶ月ぐらい軟禁されて、ここがなってない、あそこがなってない、とダメ出しをされていました(笑)。今日はこうやって講師として、人の作品に「ここがなってない」とか言っていますが、まずおめえがなってねえよ、ということをさんざん言われました。そんな感じで、私も成長途上ではありますけど、頑張ってやっております。書店でお見かけの際は、みなさんよろしくお願いします。

葉真中 今日はなかなか賞を取れないコンビでお届けいたしました、ということで(笑)。

――お互いに、そろそろ「新人賞」じゃなくて、別の肩書きがほしいところですねえ。私はともかく、葉真中さんはきっと近いうちに賞を取るでしょう。それにしても、葉真中さんはこういう講師も上手いですねえ。驚きました。

葉真中 実は塾講師もやっていたことがあるんですよ。

――そうだったんですか、すごく先生らしいなと思っていたんです。ではそろそろ時間となりました。今日は、葉真中顕さんをお迎えしました。ありがとうございました。
(場内大拍手)



【講師プロフィール】
◆葉真中顕(はまなか・あき)氏
1976年、東京都生まれ。2009年「ライバル」で第1回角川学芸児童文学賞優秀賞を受賞し、児童文学作家としてデビュー。13年、老人介護を扱った『ロスト・ケア』で第16回日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞。選考委員の綾辻行人と今野敏に絶賛される。15年、受賞後第一作『絶叫』が吉川英治文学新人賞と日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)にノミネートされる。他の作品に『ブラック・ドッグ』『コクーン』(吉川英治文学新人賞候補)『政治的に正しい警察小説』など。

●凍てつく太陽 (幻冬舎)   
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●ロスト・ケア (光文社文庫) ※日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作
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●絶叫 (光文社文庫)   
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●ブラック・ドッグ (講談社文庫)    
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●政治的に正しい警察小説 (小学館文庫)
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●コクーン (光文社)
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●ライバル 俺たちの真剣勝負 (カドカワ学芸児童名作)
※角川学芸児童文学賞優秀賞受賞
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●インジョーカー 深町秋生 著 (幻冬舎)
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